山本愛子

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トークイベント『類について』

2025/07/10

日時|2025年7月15日(火)19:00-20:30
場所|雁と鶴(広島)
登壇者|山本愛子(美術家)、長坂有希(アーティスト)、香村ひとみ(キュレーター)

この度THE POOLは山本愛子の個展にあわせ、トークイベント「類」についてを開催いたします。
類(たぐい)という言葉は、生物学的分類や血縁、共通の体験、さらには植生に見られる類群といった自然の営みまで、多層的な意味を含みます。山本は、祖父と祖母という血のつながりを持たない二人の生い立ちを想像する中で、世代を経るにつれて薄れていくと思われた体験が、自身の身体に異なる経路で受け継がれていることを発見しました。こうした感覚は、ひろしまという土地の記憶とともに、染色という素材が混ざり合い変容する表現とも響き合います。
本トークはアーティストの長坂有希をゲストに迎え、被爆体験や血縁、ひろしまの植生や染色表現など、それぞれのフィールドから「類とは何か」「アイデンティティとは何か」を批評的に問い直します。
単なる共有や分類を超えた多角的な視点で、記憶の継承や存在の意味を参加者とともに考える場にしたいと思います。染色、植生、ひろしまの歴史と身体的記憶、さまざまなフィールドから「類」というテーマを解き明かす時間となれば幸いです。



トークイベント「類」について
開催日時|2025年7月15日(火)19:00〜20:30 ワンドリンクオーダー制
申込|一般¥1,000 学生¥500(税込)※要予約、定員に達し次第〆切
   info@the-pool.info までご連絡ください。

会場|雁と鶴 (広島市中区鶴見町9-11 第2三沢コーポ104号室) 
   


【登壇者】
山本愛子(美術家)
長坂有希(アーティスト)
香村ひとみ(キュレーター)

 

【登壇者】

山本愛子(美術家)

染色技術を手がかりに、自然環境と人間の関係性を主題とする作品を制作。空気や水、土地といった自然の要素と人の営みが交差する場をリサーチし、アジア各地での滞在制作を重ねてきた。染める行為のなかに潜む時間性や記憶の痕跡に注目し、可視と不可視のあわいに浮かび上がる風景の揺らぎをすくい上げるような表現を探っている。
神奈川県出身、京都府在住。東京藝術大学大学院先端芸術表現科修了。ポーラ美術振興財団在外研修員(中国)。京都精華大学芸術学部テキスタイル専攻 非常勤講師。
 

長坂有希(アーティスト)

人間や非人間の生き物たちとの関係性、そのつながりのなかで紡がれてきた知恵や技術に関心を持ち、個人的な出会いや協働を通じたリサーチと表現を実践している。美術的手法と語りを往還しながら、《縁起》としての世界の生成構造に触れようとする活動を続けている。近年は北海道の自然環境をフィールドに、芸術と科学を横断するかたちで、生態系に関する実践的研究を展開中。
米・テキサス州立大学オースチン校で美術学士号、独・シュテーデルシューレでマイスターシューラー取得。文化庁新進芸術家海外研修制度によりロンドンで研修。現在、香港城市大学クリエイティブ・メディア学科博士課程在籍、広島市立大学芸術学部 現代表現分野 専任講師。
 

モデレーター
香村ひとみ(キュレーター)

地域社会との協働、空間における芸術表現の現象性、美術史的視座の交差点に関心を持ち、展覧会の企画と執筆、リサーチをおこなう。制度と現場、記録と記憶のあいだに立ち上がる表現の構造を読み解きながら、現代における芸術の公共性や社会へのひらかれかたを問い直す活動を試みている。
武蔵野美術大学芸術文化学科卒業。アートプラットフォームTHE POOLディレクター。ひろしま国際建築祭2025キュレーター、神原・ツネイシ文化財団研究員。広島市立大学および叡啓大学非常勤講師。

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